精神的自立

W先生のお話です。W先生はカウンセリングの先生でもあり、多くの年配の方の相談ものっておられるようです。

その先生が「現代は長寿という人間の理想を享受している時代ですが、平均寿命が10年から15年延びたことによって何が起きているか」ということを仰るのです。

ある女性が老後のためにと「切り絵」を始めたそうです。だんだん上達し、プロに近い腕前になりました。

しかしある時を境にして、少しづつうまくできなくなったそうです。
最初は疲れているからとか思ったようですが、そうではなく、年齢で細かい作業についてけなくなってきたのです。
本人はある程度の腕前を持っていますので、自分ができなくなることを特に情けなく感じていたようで、結果的に「切り絵」を投げ出してしまったというのです。

で、W先生は「老後の本当の問題はできていたものができなくなった後、どう生きるかということだ」と言われるのです。

寿命が延びたことで何もできなくなって悲しみ嘆いている人がいかに多いかと言うのです。しかも年配の方は長生きされることにあまり期待をされないというのです。
つまり、何か起きても「年寄りだから仕方がない」と諦められるからだそうです。

その意味でこれから自分の中で生きる価値を確立するということが大事であると言われていました。

このようにW先生の提起された問題は実存の問題で、「老」ということによって自分が自分でいられなくなるということを提起されたものです。そう思うと「老」だけの問題に限らず、人間関係や思わぬ出来事で悩んだり苦しんだりというのも、自分が自分でいられなくなるから苦しむのです。

ある意味、自分にとっていいときだけではなくいつでもどんな時でも自分が自分でいられる道(精神的自立)を模索すること(求道)は今日の時代において大事だと言えるのではないでしょうか

まぁ僕自身幼少のころから中耳炎によって鼓膜が破れ片方の耳が聞こえない状態ですが、そのことがこれらの問題を他人事と思えない感覚をもらったと思っています。


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