恨みを越える時

先般NHKで沖縄の歌手・新垣勉さんのことが放映されていました。

その新垣さんは今日まで波乱万丈の人生を歩んできました.

というのはお父さんが基地に勤めるアメリカ人でお母さんが沖縄の人というお二人の間に生まれたのですが、縁あって二人から見捨てられることになったのです。

新垣さんはそのことを深く恨み、いつかアメリカに行って父を殺してやりたいとずっと思い続けていました。

また、生まれながらにして視覚障害を持っていたこと、そして混血ということ、いろんなことが彼を苦しめていたようです。

その中で彼を変えたのが、イタリア人のバランドーニというボイストレーニングの世界的な先生との出遇いでした。

新垣さんの声を聞き、「この声は日本人離れした声だ。日本人にはない、何か明るいラテン的な匂いのする。どうしてこういう声が出るんですか」

その時にいままでアメリカに行って殺してやりたいと思っていたお父さんのことを話をしたのです。

するとその先生が新垣さんに言ったのです。「この声は神様から与えられた楽器だ、だからこれはしっかりみがいて用いなさい」と。

その時にあれほど恨んでいた父親のことを初めて許せるようになったというのです。

つまり、今まで自分であることに誇りをもてなかった新垣さんが初めて自分を受け入れられた瞬間だったように見えました。

しかし思うに、恨みは氷みたいなもので、急には解けないように思います。

つまり彼の持っていた声という楽器が多くの人を感動させ、彼自身の波乱万丈の生き方も人々に勇気を与え、受け入れられて徐々に溶かしていったように思います。

人に受けいれられて自分を受け入れられるのではないか、そんなことを思うのです。


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